貧困に陥らないために

将来的に貧困に陥らないために今からやっておくべきことを考えます。

貧困に陥った実例-あるトラック運転手の場合

貧困は生まれつき決まっているわけではありません。
ではいつどこでなぜ貧困に陥ってしまうのでしょう。

Yahoo!ニュースでこんな記事を見つけました。

55歳郵便配達員に生活保護が必要な深刻理由 (東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース

ここで取り上げられている人は、食品卸会社のトラック運転手だった当時は年収500万円あったとそうです。しかしその会社が倒産して転職し、その転職先も郵政民営化の影響で業績が悪化し給料も激減して年収350万円に下がり、そしてついには解雇されてしまいました。
そして日本郵政公社(当時)に期間雇用社員として採用されましたが、手取り7万円からのスタートでした。勤続10年を超えた今でも給料はなかなか上がらず、障害児を含む子供を5人抱え、現在毎月5万~10万円の生活保護を受けているのです。

 

この人が貧困になるのを防ぐことはできたでしょうか?

勤めていた会社が倒産したのは本人の責任ではありません。

では転職する際にもっといい条件の会社を探せばよかったのでしょうか?

転職先の給料が激減して350万ですから、転職時には以前の収入とそう変わらなかったと思われます。そしてその後その会社の業績が悪くなることなど知りようがありません。その会社の業績悪化の理由は郵政民営化なので、この人が会社に損害を与えたわけでもないと思われます。
解雇されたのも会社都合でしょう。

その後、手取り7万円の期間雇用社員となりますが、この選択はどうだったのでしょうか。もっといい条件の仕事を探せなかったのでしょうか。
ここのところはわかりません。

また、子供が5人いるというのは現在の平均的日本の家族に比べて多いように思われます。少子化が問題視される中、5人の子供を生むというのはある意味褒められても良いことなのですが、将来の経済的負担は考慮していたのかどうか疑問です。
障害児がいるというのも経済的負担が大きくなる要因ですが、これは仕方のないことです。

 

こう考えると、子供の数以外には本人がコントロールできたところはなかったように思われます。
しかし、子供の数が仮に2人だったとしても、現在の貧困状況にさほど変わりはないように思われます。

 

個人の力ではどうにもならなかったのでしょうか。